◉Antwerpen, BELGIUM/アントワープ、ベルギー
ザハ・ハディド設計のアントワープ港湾局本社ビルPort HOUSE
◉ザハ・ハディド氏の遺作
アントワープ港湾局は、遺棄されていたハンザ同盟時代の旧消防署を再利用および拡張し、500名のスタッフを収容する新しい本社ビルを建築した。設計担当は、東京の新国立競技場の当初案をデザインしたイギリスの女性建築家、ザハ・ハディド率いる「ザハ・ハディド・アーキテクト」。
約7年の歳月をかけ2016年の秋に完成した建物は、同年3月に急逝したザハの遺作ともいえる作品。 旧消防署の建物の外観はそのままに、巨大なダイヤモンドのオブジェを思わせる増築部を大胆に融合させている。 増築部の外観は、ダイヤモンドの取引量世界一のアントワープにふさわしく、南に向かい尖った形状は港湾都市を象徴する船のようだ。見学ツアー(http://www.portofantwerp.com/en/tour-port-house )あり。
◉ザハ・ハディド/Zaha Hadid(1950-2016)
英国を拠点に活躍した世界を代表する建築家。1950年、イラクのバグダード生まれ。1972年に渡英しAAスクールで建築を学ぶ。1977年、卒業後レム・コールハースの設計事務所(OMA)で働いたのち、1980年に独立。日本の新国立競技場と同様に実現できなかったプロジェクトが多く「アンビルドの女王」異名を取っていたが、英国のガーディアン紙が「曲線の女王」と紹介するように、独特な曲線デザインを実現させてきた。女性初のプリツカー賞(2004年)、高松宮殿下記念世界文化賞(2009年)、王立英国建築家協会のロイヤル・ゴールド・メダル(女性初、2016年)ほか多数の受賞歴あり。
Havenbedrijf Antwerpen NV van publiek recht / Havenhuis
◉アントワープ港湾局本社ビル PORT HOUSE
◎Architects: Zaha Hadid Architects
住所:Zaha Hadidplein 1, 2030 Antwerpen
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